CINEMA LABO

「search/サーチ」あらすじ・感想

作品情報

『Search/サーチ』

【映画パンフレット】 search サーチ

予告編

監督

アニーシュ・チャガンティ

脚本

アニーシュ・チャガンティ

セブ・オハニア

出演者

ジョン・チョー

デブラ・メッシング

ジョゼフ・リー

ミシェル・ラー

サラ・ソーン

あらすじ

忽然と姿を消した16歳の女子高生マーゴット。行方不明事件として捜査が始まる。家出なのか、誘拐なのか、わからないまま37時間が経過。娘の無事を信じる父デビッドは、彼女のPCにログインしSNSにアクセスを試みる。インスタグラム、フェイスブックツイッター・・・。そこに映し出されたのはいつも明るく活発だったはずのマーゴットとはまるで別人の、自分の知らない娘の姿があった。

公式HP(http://www.search-movie.jp/sp/index.html)より抜粋

感想

「search/サーチ」観てきました。100%PC画面で展開するという超斬新な映像手法で作られた映画なので公開前から期待する声は多かった本作品ですが、僕は正直その情報だけでは映画館に足を運ぶまでには至らず、公開後の評判を受けて実際に観に行ったいう感じでした。

結果、この映画どうだったかといいますと

『めちゃくちゃ面白かったです!!』

まず、当たり前だけど「PC画面だけで本当にストーリーが進んでる!」っていう感動と、SNSやPC、iPhoneといった電子機器のあるあるがふんだんに盛り込まれていてたり、普段自分たちの身近にあるものの細かい描写が連続で映し出されるので観ていてとても心地よい映画でした。

100%PC画面にしたことで得たメリット

例えば、娘と父親がメッセージのやり取りをする時に書いた文章を2〜3秒空いてから一旦消して違う文章を送ったり、誤字した瞬間にすぐ正しい文章を送るっていうシーン。また、この映画の良いところはその文章を打っている画面を常に観客は観ているので、その父親がいま何を考えてどういう気持ちなのかっていうのが分かるようになってるんですよね。

娘から全然返事が来ずイライラしていた父親が怒りの長文を作成するも、冷静になって消したあとに「連絡をよこせ」と一言だけ送信するシーンでは客席からも笑い声が聞こえていました。こういう所々挟まれる文字ギャグ、PCギャグがこの映画が単なるシリアスなドラマで終わってない一つの魅力として活きていました!

このPC画面を常に見せるという手法は一見表現として狭いように見えてしまうけど、実は登場人物の気持ちを読み取るのにかなり適した方法だというのが新しい発見でした!

見せ方の巧さ

この映画を観る前に「ずっとPC画面で画変わりしないとさすがに退屈になるのでは?」という懸念材料がありました。その点、この映画は見事にカバーしていたと思います!

まず大活躍していたのがFaceTimeです。誰かと通話する際は勿論ですが、ネットの記事やSNSYouTubeなどを見ている時に、横でFaceTimeのタスクを開きっぱなしにしていることで、主人公の表情が見れるようになっていました。ここに関しては正直「通話しない時は普通切っとくだろ」っていうツッコミどころではあるのですが、このFaceTimeも常に開いているわけではなくて比較的主人公の表情やリアクションを必要とするシーンで主にその方法を用いていたため、しつこさを感じることはありませんでした。

また、PC画面上の文字をアップにして映したり、物語上、重要な箇所になる部分を矢印で指した後に主人公がそれに基づいた行動をするなど、言葉がなくてもちゃんとどういう経緯で行動を取っているかが分かりやすくなっているのもよく出来ている点だと思いました。

序盤、ゴミを捨てない娘を注意するために一杯になったゴミ箱の写真を撮って「何度言えば気がすむんだ?」という文章とともにゴミ箱の画像を添付して送信するシーンがあるのですが、ここで父親はその画像に娘のMacが映っていることを確認します。

娘が失踪したことに気づいた後、手がかりを探していた父親はそのときの画像を見返すと、何かに気づいた様子で娘のMacが映っている部分に矢印を持っていき、次のシーンではAppleロゴマークがスクリーン中央に現れ起動音が流れます。たったこれだけのことで観客全員が「あ、娘のMac開いたんだな」と理解できるうえに、さっきまで見ていたwindows画面からの画変わりにもさりげなく成功しているという…退屈させない見せ方がかなり秀逸でした…!

最大の特徴を上回るストーリー

100%PC画面で展開するこの映画は、その斬新な手法からその点に限って注目されがちですが、忘れてはいけないのは、この映画がサスペンス映画であるということです!

初めはPC画面がスクリーンにデカデカと映し出される新鮮さに気持ちが行っているのが、ふと気づくと、失踪した娘を探す父親が娘のSNSや同級生からの情報を頼りに真相を突き止めるべく奮闘する様子と段々と紐解かれていく謎に意識が集中していくため、『100%PC画面』というかなり制限があるはずのシチュエーションが、いつのまにか忘れているという状態になる逆転現象が起きており、鮮やかな伏線回収と二転三転するストーリーに初見満足度の高さに納得せざるを得ませんでした…!

最後に

兎にも角にも、やはり2時間ずっとPC画面をスクリーンで観続けるという映画体験は後にも先にもこの映画でしか味わえないでしょう。

PCを映画に落とし込む方法を一つ一つ観ているだけでも勿論楽しいのですが、それを上回るほどに目が離せないストーリーにも注目して是非ともチェックしてみてください!

 

P.S.円盤化されたら確実にPCで観てみようと思います